火災保険における「個人賠償責任特約」とは、日常生活におけるさまざまなトラブルを補償してくれる特約です。
火災保険以外に自動車保険等にも同様の特約が存在しているので、重複しやすい特約です。
火災保険においては集合住宅にお住まいの方の付帯が推奨されています。
火災保険における個人賠償責任特約とは、日常生活で起きてしまったさまざまなトラブルで賠償責任を求められた場合に、保険会社が保険金を支払う特約です。
個人賠償責任特約は損害保険業界においてポピュラーな特約の１つで、自動車保険や傷害保険にも同様の特約があります。
そのため、火災保険以外の損害保険契約で特約に加入していたら、保険料の二重払いとなる可能性（特約の重複）となるため注意しましょう。
火災保険においては、個人賠償責任特約について、マンションやアパートにお住まいの方の加入が推奨されています。
集合住宅管理者向けの火災保険の１つであるマンション総合保険では、入居者トラブルの一部が個人賠償責任特約から補償できるため、特約への加入が人気となっています。
賃貸契約時には個人賠償責任特約がセットになっている個人向け火災保険への加入を促される場合もあります。
では、どうして集合住宅では個人賠償責任特約の付帯が重要なのでしょうか。
個人賠償責任特約に加入していると、集合住宅のお住まいの中でトイレやお風呂、キッチンなど水回りのトラブルにおける階下への水漏れや共有部分への浸水などで発生した損害について保険金が支払われます。
マンションやアパートで発生した水のトラブルは、別の世帯に大きな損害を与える可能性があります。
そのため、集合住宅における火災保険では、積極的に個人賠償責任特約の付帯をおすすめされているのです。
漏水事故に備えてほしい、という想いから大家さんや管理組合側から個人賠償責任特約の付帯を依頼される場合も多いでしょう。
（加入は義務ではありません）
日常生活の中でのトラブルにも備えつつ、集合住宅における水のトラブルにもしっかり備えたい場合には、個人賠償責任特約の付帯は必須と言えるでしょう。
火災保険で付帯できる個人賠償責任特約には、意外なメリットも挙げられます。
■自転車事故の賠償責任についてもカバーできる
近年さまざまな自治体で自転車保険の加入義務化が進んでいます。
自転車保険の加入義務化の背景には、自転車事故時にぶつかった相手への車体損傷やケガ、死亡への補償がまだまだ不足しているためです。
自身のケガについて既に人身傷害保険や傷害保険などでカバーしている場合、個人賠償責任特約に加入すれば相手方への補償を用意しておくことができます。
